一般社団法人 日本ネット輸出入協会 – JNEIA

高額商品を「売りきる」のは難しい

2015-12-13 [EntryURL]

元会員さんから久しぶりに近況報告をいただきました。
eBayメインに実績を上げられているとのことで、来年は国内販売にも手を広げられるということでした。
とても嬉しいですね。どんどんスキルを上げていただきライバルが追いつけないところまでいってほしいと思います。
その方、高額商品を扱われているのですがeBayの返品で苦労されています。

よくある詐欺は、商品を送ったら「違う商品が送られてきた」と返品要求。
通常の取引ではよくあることですが、詐欺は、返送されてきた商品は送った商品ではないボロボロのものというもの。
代金はPayPalから返金され商品を取られてしまうというものです。
eBayの現在のシステム上、オープンケースされるのも嫌ですし、クレームまでいってeBayに説明してもセラーに勝ち目はほぼありません。

こういった場合は相手は同じようなことをしている可能性があるのでeBayに報告します。
過去にそういったトラブルがあるアカウントでしたらもちろん勝ち目はあります。
PayPalにも報告して場合によってはだめもとで相手の資金凍結依頼をしてみます。
こういったことでうまくいくパターンは少ないので、セラーには分が悪いです。

高額商品を扱うメリット・デメリットはありますが、高額商品を扱うには高いスキルが必要です。
簡単に発送作業が1回で利益も大きいからという安直な理由では火傷します。
初心者でも高額10万円以上の商品は売れますが、「売りきる」のはとても難しいです。
売りきるというのは取引を無事に終わらせることです。

発送前に事前に何度の確認などのやりとりを行ったり、場合によっては本人確認なども行います。
発送にも気を使いますし、きめ細やかなサービスが必要となります。
初心者の方はまず安価商品、取引数を積んで少しずつ高額商品を扱っていかれるのがいいでしょう。


知らないとたいへん eBayはここが違う!

2015-02-22 [EntryURL]

TPPで非親告罪化に関してにわかに議論になっているようです。 わたしたちネット輸出入ビジネスをしているものにとっても著作権というのは切っても切り離されないものです。 日本ネット輸出入協会でも何度も弁護士さんにコラムを書いていただいています。 「画像の引用」について少し触れたいと思います。 他人がアップしている画像を勝手に使ったらダメなのはおわかりになると思います。 かつて、とあるセミナーに参加したとき講師の方が「写真を撮るのは面倒だから人のを引用しましょう。簡単にコピーできるのでおすすめです。」と言っていました。 聞いててあごが外れそうになりました。 セミナー後、講師の方に直接聞いてみましたが、その方は「著作権」をよくご存知なかったようです。 いけないと知っていてする人と知らないでする人。 どちらも悪いです。 ここでは知らずに使ってしまった場合について書かせていただきます。 AさんはBさんが出品している商品の画像をコピーして自分の出品に使いました。 それを見つけたCさんがAさんを著作権侵害だと追及しました。 著作権は現在「親告罪」です。 著作権者でないCさんが言ってもダメで、使われたBさんがAさんを告訴する事で初めて公訴する事が出来ます。 そしてネット輸出入ビジネスの実際問題として、著作権者から「勝手に使わないで」といわれた場合、裁判など発展することはなく、すぐ削除して謝罪することで終わることがほとんどです。 ここからが本題。 輸出ビジネスにおいて、eBay、アマゾン輸出、サイト販売と現在3つ販売方法があります。 各々メリットデメリットがありますが、輸出ビジネスをする上では全部できなくてはいけないと考えています。 【サイト販売 ⇔ eBay・アマゾン】 となる図式が結構多いのですが、今回は、【eBay ⇔ アマゾン・サイト販売】 となります。 どういうことかというと、前述のAさん、Bさんに画像の削除を求められた場合、サイト販売だと3秒で画像を削除できます。アマゾンも反映まで数分かかることがありますがこちらもすぐ削除できます。 eBayは問題です。 出品中だったら大丈夫です。 ところが出品が終了した場合、落札された落札されなかったどちらの場合でも、「履歴」が残ります。 出品が終了したものに対して著作権者から画像の削除を求められた場合、eBayは基本90日間は削除できません(eBayが削除してくれません)。 すぐ削除して謝罪すれば大事にはならない画像の無断引用ですが、こうなると大事に発展する可能性は大いにあります。 ですのでプラットホームを使う場合は「間借りして使わせてもらっている」ので自由度が低いということとシステムの理解度を深めることが重要です。 「バレるまで勝手に使う」という人もいるようですが、わたしたちはきちんとビジネスをしなければいけませんので、やはり無断引用はしなければいけませんし、「知らなかった」とならないように知識として持っておくことも必要です。

2015.02.22
一般社団法人 日本ネット輸出入協会
代表理事 塚原昭彦


ネットで輸出入ビジネスができなくなる?

2014-03-25 [EntryURL]

内容は副業レベルの話ではありません。 ネット輸出入ビジネスで生計を立てるには難しくなるかもという話です。 eBayとかに腕時計を出品していると、出品を削除されることがあります。 販売先にヨーロッパ経済領域(EEA)も含まれる場合、知的財産権侵害通知をeBayに提出し、eBayのVeRO(知的財産権管理)プログラムに基づいて、その出品を削除します。 メーカーがそのような対応を促すのではなく、これは代理店がeBayの出品をチェックしてそのような対応をしています。 最近ではカシオが動き出しました。 アマゾンでも同じです。 カメラ関係は削除されています。 今の段階ではeBay対策はあります。 ヨーロッパの代理店なので、ヨーロッパに売らなければいいということです。 ですので発送除外すれば良いでしょう。 折角権利をとって代理店になったのに、並行輸入や輸出をされ安い金額で販売されたら面白いわけないのは十分理解できます。 先日会員さんがeBayに出品しているあるメーカー商品。アメリカの代理店からeBayに連絡が入りeBayが対応して出品を削除されたというご報告を受けました。 これから各代理店がeBay、アマゾンにそのような対応を求めるかもしれません。 その会員さんも専門店化しているから目に留まったのでしょうが、専門店化しなくては、わたしたちは長く販売することはできません。 ツールなどを使って大量に出品するという機械的な販売方法に未来はありません。 となると、わたしたちはメーカー品は売れなくなります。 しかし、並行輸入は本物であれば問題なく販売できます。 BBS事件の判例が参考になるでしょう。 輸出は各国法令が違うので一概に大丈夫とはいえませんが、こちらもほぼ問題ないという認識です。 eBayやアマゾンなどのプラットホームは偽物の出品も多くトラブルが多発しています。 そういう背景があり、独自の判断で出品を規制したり削除したりしています。 今後はクレームを出す各メーカー代理店が間違い増えますので、そこをメインに販売している方たちは死活問題に発展しかねません。 そういう意味でもサイト販売は汎用性あるので使えるといえるでしょう。 まだ先の話になるでしょうが、この心積りは必要かもしれません。
一般社団法人 日本ネット輸出入協会
代表理事 塚原昭彦

2014.03.25

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