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夢と現実のヴェルサイユ宮殿

0425-1.jpg(ヴェルサイユ宮殿前に設置された太陽王、ルイ14世の騎馬像)

私がパリに来てどうしても行きたかった場所。
それは、かの有名なヴェルサイユ宮殿でした。
ここには、私の夢の形があったのです。

パイロットにスポーツ選手、アイドルにお医者さん、幼い頃に思い描く夢は人それぞれ様々でしょう。
そして、夢と呼ぶにはあまりに大層で、現実味のない空虚な妄想というものを、子供の頃にはみんな多かれ少なかれ体験したことでしょう。
私にとってのそれは、王様でした。
私は変わった子で、他の子供たちがウルトラマンや仮面ライダーになりたいと願った幼少時代、「僕は王様になりたい」と思っていたのです。
大豪邸に、目が眩む程の貴金属、一生かかっても着尽くせない程の洋服や毛皮の数々に、ピカピカに磨かれた銀食器で毎晩フォアグラやフカヒレ、シャンパンの晩餐。
当時、私がそこまでの想像をしていたのかは、今となっては思い出せませんが、多くの召使いに囲まれて、王様の様に振る舞う事を想像して楽しんでいたのは間違いありません。
今にして思えば、あの頃から人にチヤホヤされるのが好きだったのでしょう。
我ながら、浅ましい少年時代だったと思います。
 ですが、どんな夢も妄想も、大人になるに連れ、そんな事は一生起こらないのだと勝手に学び、そんな妄想をすることが虚しくなると、いつしか忘れていくのです。
 そして、気付けば現実になるかもしれないと願った夢すらも遠く彼方にあるという現実・・・。

さて、前置きが長くなりましたが、ヴェルサイユは私の心の奥底に眠っていたかつての妄想を想起させるに十分な場所でした。
 美しく、厳かなこの宮殿に、私は一瞬で魅了されたのです。
 あまりに現実離れした広大な敷地や、映画でしか観たことのないような宮殿に私は圧倒され、「ここに本当に人が住んでいたのだろうか?」と疑わずにはいられないほどでした。
 今、自分が立っているこの部屋で、数百年前、あの太陽王やマリー・アントワネットが暮らしていたなんて想像できるでしょうか?
 私には出来ませんでしたが、事実彼らはここで暮らしていたのです。
 幼少の私が、小さな脳みそで妄想していたものを遥かに超える王室の暮らしが、そこには間違いなく実在したのです。
 私は中世の世界史を彩る彼らが、かつて暮らしたこの宮殿に心躍りました。
 ですが一方で、この宮殿やここでの暮らしが、あのフランス革命の原因になったのかと思うと、何とも言えない虚しさが残るのです。

 ヴェルサイユ宮殿とは、そもそも1682年に太陽王と呼ばれたフランス王・ルイ14世が建てた宮殿であり、パリを忌み嫌ったとされるルイ14世が、パリから離れたこの地に建てさせたのです。
 その後、後に起こるフランス革命により、ルイ16世がパリに連行されるまでの107年間に渡って王族の人々がこの宮殿に暮らしてきました。
 その間、宮殿は造園や増築を繰り返し、現在の姿になっているのです。
 しかし、ヴェルサイユをただ豪華な宮殿として見物するにはあまりに勿体ないでしょう。
 フランスの歴史として見れば、フランスの絶対王政の実現に一役買ったというこのヴェルサイユ宮殿は、1919年、第一次世界大戦終結の、ヴェルサイユ条約の調印が成された場所としても有名で、その豪華さだけでなく歴史的価値という面でも計り知れないものがあるのです。

0425-2.jpg

 そして、ここがその調印式が行われたとされる、あの鏡の間です。
 鏡の回廊とも呼ばれるこの場所は、500枚以上もの鏡が壁一面にはめ込まれ、全長73メートル、高さ12・5メートルの天井にはルイ14世が戴冠以来18年に渡って成し遂げてきた偉業の数々が、ル・ブランによって天井画として描かれています。
 21世紀を生きる私たちが見ても度胆を抜かれるこの宮殿は17、18世紀に訪れた人々に王の威厳を示すには申し分ないものだったことでしょう。
 
 まさに豪華絢爛、贅の限りを尽くしたヴェルサイユ宮殿は、かつての王族が確かにここに権力と富を築き上げてきたという象徴であり、332年の歳月を経た今なお、かつての権威と繁栄を堂々と、惜しむことなく誇示すると共に、世界中から訪れる人々を魅了し続けているのです。

Kisaki Tsujimoto.


2014.04.25
辻本貴幸


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