ケニアは日本車天国! - 日本ネット輸出入協会

ケニアは日本車天国!

2011-01-06

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写真:ナイロビの街の様子。この写真に写っているほとんどの車が日本車。



みなさん、ジャンボ!
アフリカのケニアからコラムを執筆させて頂くことになりました村上千恵と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

第1回目の本日はケニアにおける自動車輸入についてお話したいと思います。
日本人が地球のほぼ裏側のケニアに来てまず驚くことの一つが、「ケニアで走っている車のほとんどが日本車だ~」ということです。ケニアで自動車は左側通行ということもあり、中古の日本車が大量にケニアに輸入されています(中には盗難車もありそうですが。。。)。

ケニアでは中古車ディーラーが中古車を輸入する場合と個人が輸入する場合があります。どちらの場合も日本車を主に扱う英語版ネットオークションがよく使用されているようです。試しに “Japanese used car auction”で検索してみると、多くのサイトがヒットします。

ケニアで好まれているメーカーはトヨタで、私の個人的な印象ですが、ケニアで走っている日本車のうち7割程度はトヨタ車のような気がします。トヨタの正規代理店も首都ナイロビにあります。ただ、新品は価格がかなり高くなるため、中古車を購入する人が多いのです。

トヨタは他メーカーより圧倒的に品質が優れていると、ケニア人は思っているようです。あるケニア人は「ニッサンは品質が悪いんでしょ?」と言っていましたので、「そんなことないよ。日本車はどれも品質が良いよ」と返答したことがあります(笑)。

ケニア人が好きな車種は大きめの車で4WDやピックアップトラックなどです。また、マタツ(乗合バス)に使用されるステーションワゴンやマイクロバスも需要が高いでしょう。トヨタで言うと、プラド、RAV4やハイラックス。ハリアーも人気があるようです。時々ヴィッツも見かけますが、日本で人気の小型車はケニアではあまり人気がありません。なぜならケニアでは、道路状態が悪いこともありますが、それ以上に自動車はステイタスシンボルだからです。お金持ちのケニア人は燃費をあまり気にせず、ステイタスになるような大き目で目立つ車を好みます。

別の言い方をすれば、ケニアで人気のある車は日本の中古車市場で頻繁に見かける車ではなさそうです。つまり、上に挙げたような車種で良い状態の中古車を手に入れることができれば、買い手を見つけることはそれ程難しくはないでしょう。

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写真:ケニアの乗合バス。さまざまな絵が車体後部にペイントされています。
ケニアでもオバマ大統領は人気があります。



ケニアに輸出できる車の条件は以下となっています。
1)右ハンドル車であること。
2)ケニア通関時に製造日から8年以上経過していないこと。
3)JAAIの検査*を通過していること。
*JAAIの検査:財団法人日本自動車査定協会による輸出中古自動車検査。詳細はhttp://www.jaai.com/tokyo/yuken/index.htm をご覧下さい。
ちなみに荷揚げ港はモンバサを使用します。

次に関税について述べたいと思います。通常はケニアの輸入者側に支払責任があります。
1)輸入税:CIF価格**x 25%
2)物品税:(CIF価格+輸入税額)x 20%
3)付加価値税:(CIF価格+輸入税額+物品税額)x 16%
**CIF価格:運賃保険料込み条件での価格。

1~3を合計するとかなりの額を税金として納めなければならないので、ケニアの輸入者側としては税額を少しでも減らしたい、つまり自動車本体価格を1円でも下げたいという気持から価格交渉も強気で臨んでくることが予想されます。

ケニアには日本から中古車を輸入したいと思っている法人や個人が多くいます。しかし、アフリカ全般に言えることですが、信用できる取引相手を見つけるのは簡単ではないと思います。従って取引なさる場合は、100%前払いを条件とし、細かい点まで英文契約書に明示しておく必要があるでしょう。

今のところ、ケニアにおける日本人に対する印象はかなり良いです。私の知り合いのケニア人も日本のネットオークションで中古車を落札していました。彼曰く、「自分が前金で支払った後、きちんと車をケニアまで届けてくれる日本人は素晴らしい!」とのこと(ケニア人に同じことをしたら、お金を持って逃げられるのがオチという含みがあります)。

このような日本人に対する良い印象は、外国でビジネスをする日本人にとっては、とってもありがたいものです。この良い印象を今後も維持するために、誠実なビジネスを心がけていきたいですね!
注意:上述の条件や税率は筆者が執筆時に調査した時点のものであり、予告なく変更される可能性があります。輸出をしようとする方は、ご自分の責任において再度確認をお願いします。



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