ネットといじめ ~ノルウェーの「ピンクブログ」と「デジタルいじめ」~

ノルウェーの人気ブロガーのひとりである女の子ヴォエ(Voe)は2011年1月にブログを停止。理由は「ネットいじめ」。
2009年、13才だったヴォエがスタートしたブログは、おしゃれでかわいい、ブロンド美人が書く日記としてすぐに注目を集めた。

ノルウェー大手新聞紙VGによると、ヴォエの1日の読者は2万5千人にも及んでいたという。絶大な人気の代価として、ヴォエはノルウェーでいう「デジタルいじめ」の被害者となった。悪質なコメントのほかに、Facebookでもプロフィール写真が盗用され、偽のアカウントが作られては、何度も削除を求めるというイタチごっこが続いていた。

さらに、Facebook上ではヴォエのブログをボイコットするアンチ・ファンページに3万人以上ものメンバーが登録。
2011年1月、彼女はいじめがネット上で公におこなわれていることから、「ブログをやめるわ」というエントリーを最後にネットから姿を消す。その時の投稿には「やめないで!」という読者からのコメントが約4871通も寄せられた。

その後、メディアやノルウェーの若者の間では彼女のブログを懐かしむ声が後を立たず、4月15日、とうとうヴォエは新たなブログをスタート。
ノルウェーでは若者のファッションや美容、日常の日記をメインとしたブログを「ピンク・ブログ」(Rosa Blogg)という。

この「ピンク・ブログ」が、ノルウェーでいう「デジタルいじめ」の温床となっていると指摘する人は多い。「いじめには負けない。いじめっこをいちいち相手にしないほうがいいわ。相手にした途端に、自分も同じレベルまで下がっちゃうもの」。

ヴォアのブログ騒動以来、マスコミやノルウェー人はネット上でのいじめについてさらに注目するようになった。ひとりの少女のブログ騒動が、ノルウェーのデジタルいじめを考え直す小さなきっかけになったことは間違いなさそうだ。

参考 

Voeのブログ http://voe.blogg.no/

VGnett http://www.vg.no/rampelys/artikkel.php?artid=10084171

2011.04.28
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