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オーストリア観光業界と日本人

スイスでは強いスイスフランが、産業界だけでなく観光業にも打撃を与えています。2015年の1月から9月までの総宿泊数(延べ宿泊者数)は前年比で15万人0.5%減りました。一方、 ユーロ安が続くユーロ圏では、世界中から訪れる観光客で賑わっています 。国の規模や言語、またアルプスの山々に囲まれた地形や伝統でも、スイスと共通点が多いお隣りの国、オーストリアもそのひとつです。オーストリアでは2000年から2014年までの15年間で旅行客総数が1100万人(42%)増え、総宿泊数は1800万泊増加しています。昨年一年間にオーストリアを訪れた 外国人観光客の数は、2530万人でした。人口でオーストリアの10倍以上の人口を抱える日本の2014年の年間外国人観光客が、前年比で3割増であっても1341万人であったのと比べると、2530万人という数がいかに大きいのかがわかります(オーストリアの人口は約850万人)。連日オーストリアを行き交う難民の報道がされていた今年2015年も、5月から9月までにオーストリアを訪れた外国からの客数は、前年比で9パーセント増え1290万人、国内旅行客と合わせると1930万人(7.2%増)で、総宿泊数は6250万泊(3.9%増)と好調です。

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オーストリアで特に増加傾向にあるのが、 アジアとアラブからの旅行客です。この二つの地域からの旅行客は、2009年から2014年までにわずか5年間で 1.5倍に急増しており、2014年の旅行数は160万人、総宿泊数は310万泊にのぼりました。アジア・アラブからの旅行客は、全旅行者数のなかで は、いまだ5.1パーセントにすぎません が、2020年までにさらに全体の10%にまで達すると見込まれています。観光客の急増は、単にユーロ安や個々の地域やリゾートの観光キャン ペーンに起因するのではなく、これまでいくつかの国籍所有者に課せられていたビザをなくすなどの滞在手続きの簡略化や、直行便を増やすなど、国や空港会社を巻き込んだトータルな観光戦略が功を奏していると考えられます。2020年までには、さらにウィーンへのアラブとアジアからの直行便を20便増やす予定です。

このように目下、大盛況のオーストリアの観光業界ですが、新たに顧客獲得の市場として来年重点的な観光キャンペーンが計画され、先日発行されたオーストリアの国立観光協会の隔月の定期雑誌bulletin の最新号(10・11月号)でも特集で扱われているのが、日本です。アジアでも中国、韓国、台湾でいずれも、上記の調査期間で、観光客が2倍から3倍に増えているのに対し、日本からの観光客は、2011年以来伸び悩みあるいは、むしろ停滞しています。

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自分たちが外国の観光市場のターゲットと して注目されているという話はあまり聞く機会がなく、市場調査の目で自分たちがどうみられており、また実際に日本人はどんな旅行の仕方や 支出をしているのかを、客観的に見聞するのも、ちょっとおもしろいかと思いますので、国立オーストリア観光協会の発行する分析資料や特集 記事での内容をすこし紹介してみます。

旅行者層と旅行の目的


2011年以降オーストリアへの日本からの旅行客は停滞気味であることは上述しましたが、依然として年間ヨーロッパを旅行す る300万人の日本人観光客のなかで、オーストリ アは重要な訪問先のひとつです。とくに20代から30代の女性と、60代以降の方に高い人気があります。社会層でいうと、65%が大学卒業の高学歴者で、会社員や公務員が多く、クラシック音楽のコンサート・ホールや美術館などの洗練された文化施設訪問と都市観光、それにアルプスの自然散策やショッピングを合わせてできることが、オーストリアを好む理由と考えられます。ただし自然といっても、本格的な山登りではなく、山の景色を楽しむ程度の観光が大半です。

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旅行の決め方と旅程


家庭において日本で旅行に決定的な役割を果たすのは女性です。情報をインターネットやメディアで入手し、最終的に旅行先や旅程を決め、旅を予約するのも女性です。
旅行の予約は、旅行会社を通すのが圧倒的 で80%にのぼります。そのうちの2割弱が全行程の決まったパッケージ・ツアーで、4割がフリー・パッケージツアーを選択しています。旅程は、ウィーン、ブダペスト、プラハなどを歴訪するクラシックなルートが依然多いのも特徴です。オーストリアの滞在日数は平均二日だけですが、77.5パーセントという圧倒的な多数が、 4つ星か5つ星のホテルに宿泊し、交通費を除いた一人の1日平均の支出額は170ユーロです。ヨーロッパの隣国や国内旅行客などに比べると、一日の支出額はかなり高額です。


旅行客としての日本人の特徴


英語が読めても話すのが苦手な人が多いので、外国人とのコミュニケーションには非常にシャイです。このため日本語が話せるガイドなどの仲介者に高い価値をおきます。また日本人が パッケージ・ツアーを好むことからもわかるように、グループや団体だと安心して旅行できるようです。
日本人は、知り合いや親戚におみやげを買うのが大好きで、おみやげは、旅行先に関係あるものでなくてはなりません。キーホルダーやネイルチップやCDやお菓子類がその典型です。


気をつけたほうがいい豆知識


日本人は部屋で靴を脱ぐのを好むので、ホ テルの部屋にはスリッパなどを置くのがいいでしょう。
お茶を部屋で飲むのも好きなので、電気ポット(湯わかし機)もあると喜ばれます。(ドイツ語圏のホテルの部屋には一般的に設置されていないところが多い)
オーストリアの一般的な食事の量は、日本人には多すぎます。また、日本人は、小さいお皿にたくさんいろいろな種類のものが入っているのを好みます。肉も魚もほとんど問題なくなんでも食しますが、魚にはいつもしょうゆをつけるのが好きです。
4の数字は好まないので、部屋の番号でこ れがついているものは日本人に渡さないのが無難でしょう。
日本人は、アジアのほかの人といっしょくたにされるのを好みません。
大事なポイントとして、何であるかより も、それがどう、見えるか(表面的な形)が重視されます。


2016年3月から計画されている、日本の市場強化キャンペーンでは20代、30代のいわゆるOLと呼ばれる女性たちや、これまでほとんどオーストリアに来たことのない東京周辺の若者たちを主なター ゲットとし、オンライン中心で展開されるようです。観光大国オーストリアの観光協会をあげての日本でのキャンペーン、果たしてどのようなものなのでしょうか。ぜひお手並みを拝見したいものです。


参考ウェッブサイト
Mitteilungen. 05.11.2015. BFS, Tourismus (0350-1510-30), Beherbergungsstatistik im September 2015, Logiernächtezahl sinkt im September

Woher kommen die Zuwächse? Östrreich Werbung.

Sommersaison 2015 bis September. Östrreich Werbung.

Asiens Touristen fliegen auf Österreich. Kurier, 12.5. 2014.

Fokus auf neue Ziegrpuppen. In: bulletin. Fachmagazin für die touristische Praxis, 10/15-11/15, p.6-9.

Snapshots Asiatische Märke.

Positive Impulse für den Tourismus aus Asian, 8.5. 2015.

Japanische Touristen meiden die Schweiz, 13.12.2014, SRF News

Das neuen Entdecker: Wie Gäste aus Asien dem Schweizer. Tourismus neuen Schub verleihen. Die Volkswirtschaft. Das Magazin für Wirtschaftspolitik, 9-2012, S. 36-7.



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