グローバルな潮流と多様性の間で花開くものとは 〜普遍性の追求と「日本的なもの」
マルチカルチュラルな世界における、日本的なものについて 前回(「マルチカルチュラルな社会 〜薄氷の上のおもしろさと危うさ」)に引き続き今回も、マルチカルチュラルな社会がどんな社会なのかについてさぐっていきたいのですが、今...
スイス
グローバルな潮流と多様性の間で花開くものとは 〜普遍性の追求と「日本的なもの」
マルチカルチュラルな世界における、日本的なものについて 前回(「マルチカルチュラルな社会 〜薄氷の上のおもしろさと危うさ」)に引き続き今回も、マルチカルチュラルな社会がどんな社会なのかについてさぐっていきたいのですが、今...
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マルチカルチュラルな社会 〜薄氷の上のおもしろさと危うさ
大変でややこしいけどおもしろく豊かにするもの 新しい年がはじまり、どんな年になるか想像をふくらませたくなる時節ですが、近い未来に起こるのが必至とされていることは、すでにいくつもあります。例えば、世界各地でおこってきている...
スイス
出生率からみる世界(2) 〜白人マイノリティ擁護論と出生率を抑制する最強の手段
前回(「出生率からみる世界(1) 〜ピサ・テストや難民危機と表裏一体の出生率」)に引き続き、出生率を切り口に2010年代の世界の旅を続けていきます。今回は、移民的背景をもつ人たち(本人あるいはその親がほかの国の出身である...
スイス
出生率からみる世界(1) 〜PISA調査や難民危機と表裏一体の出生率
2010年代も終わりに近づいてきました。2010年代最後をかざる今回と次回の記事では、ひとつの切り口から、世界の各地をめぐり、現在の世界の状況について俯瞰してみたいと思います。切り口にするのは、出生率です(ここでは、生涯...
スイス
クリスマスソングとモミの木のないクリスマス? 〜クリスマスをめぐるヨーロッパ人の最近の複雑な心理
お祝い気分にひたりきれない最近の事情 ヨーロッパの年間行事で最も大切なものは何か、とヨーロッパ人に尋ねれば、誰もがクリスマス、と答えるでしょう。今年も今の季節は、華やかな飾りやイルミネーションが街に輝き、一見、例年となに...
スイス
会話が生まれる魔法のベンチ 〜イギリスの刑事が考案した「おしゃべりベンチ」
「誰かが立ち止まって、こんにちは、と声をかけてもよければ、ここに座ってください。」 この写真は、イギリスの公園のベンチの背もたれにとりつけられているプラカードです。今回は、このプラカードがもたらしてくれた(わたしが勝手に...
イギリス
工場地帯が活気ある街区へ 〜歴史建造物という都市資源を活用した再開発
再開発に新しい道を示したとして都市計画界で評価を受けているヴィンタートゥーアのラーガープラッツの概要について、前回ご紹介しました(「「開発」しない再開発 〜都市デザインに新風を吹き込んだテンポラリーユースと年金基金」)。...
スイス
「開発」しない再開発 〜都市デザインに新風を吹き込んだテンポラリーユースと年金基金
再開発の手法を問い直す新しいアプローチ スイスのある旧工場地帯で展開した一風変わった再開発プロジェクトが、2012年に、「都市の眺めStadtlandschau」という都市計画賞を受賞しました(2位)。 「産業(工場)地...
スイス
クラウドファンディングが切り開く未来 〜世界最高の成功率をほこるプラットフォームが示唆するもの
先月、クラウドファンディングのヨーロッパ最大手のプラットフォームのひとつwemakeitのワークショップに参加しました。ワークショップでは、スイスのクラウドファンディングの最新事情から成功の秘訣まで、あれこれ興味深い話を...
スイス
都市と地方の間で広がるモビリティ格差 〜ヨーロッパのモビリティ理念と現実
前回、共通運賃制度や統一した運行計画(ダイヤの策定)などをもつことで利用者に使い勝手がよく、利用者が恒常的に増え続けているドイツ語圏の公共交通について、ウィーンを例にみてみました(「公共交通の共通運賃・運行システム 〜市...
スイス
公共交通の共通運賃・運行システム 〜市民の二人に一人が市内公共交通の年間定期券をもつウィーンの交通事情
ドイツ語圏の国々(ドイツ、オーストリア、スイス)の都市を中心とした多くの地域の公共交通では、日本にはない、共同運賃・運行システムがとりいれられています。 まず、バスや電車など複数の異なる交通事業者の交通機関を利用して移動...
オーストリア
情報伝達量からみた日本語 〜世界でもっとも早くしゃべる日本語話者のツイートは濃厚?
日本語が、ほかの主要言語と比べて最も速くしゃべられている、と指摘する言語学の論文が今年9月に発表されました(Coupé, 2019)。そこで導き出された結論が(言語学の専門家だけでなく)一般の人にとってもおどろくべき内容...
スイス
男性が「女性の仕事」へ進出する時 〜みえない垣根のはずし方(2)
前回、女性の性別に典型とされてきた仕事に男性を進出させることが、労働市場の観点から今後非常に重要となる、というUBSの報告書を取り上げました(男性が「女性の仕事」へ進出する時 〜みえない垣根のはずし方(1))。一方、報告...
スイス
男性が「女性の仕事」へ進出する時 〜みえない垣根のはずし方(1)
今日のヨーロッパでは、就労の在り方として、性別により進む専攻や職業選択が制限されるべきでないというだけでなく、なんらかの制限する、構造的な問題や意識上の障害があるのであれば、それをできるだけ取り除くべきだという考え方もか...
スイス
電話とメールで診断し処方箋は直接薬局へ 〜スイスの遠隔医療の最新事情
前回、スイスが医療業界における患者情報のデジタル化についての現状と来年から始動するデジタル改革について、レポートしました(個人医療情報のデジタル改革 〜スイスではじまる「電子患者書類」システム)。 今回は、そのような医療...
スイス
個人医療情報のデジタル改革 〜スイスではじまる「電子患者書類」システム
超高速の検診 スイスで定期的に検診(婦人科)に行きますが、病院に足を踏み入れたから定番検診メニュー(尿・血液検査、血圧・体重測定、検査結果についての医師からの報告、内診、最後に再び医師との話し合い)を一通り終え、病院を出...
スイス
カーボンニュートラルに空を飛ぶ 〜水と大気と太陽光で燃料が量産される未来
悩める航空業界に希望の光? 多くの人にとって飛行機は、出張や旅行をする際、切り離して考えられない乗り物です。しかしこの便利で速い乗り物は、大量の二酸化炭素(CO2)を排出し、地球の温暖化を加速させてしまうという悩ましい問...
スイス
「移動の自由」のジレンマ 〜EUで波紋を広げる新たな移民問題
移動からみるヨーロッパの危機 今回はヨーロッパでの「移動(移住)」について考えてみたいと思います。とはいえ、難民危機のようなEU圏外からの移動についてではなく、EU圏内で認められている移動についてです。 今日のヨーロッパ...
スイス
ベネチア旅行記 - ジョジョの奇妙な冒険 聖地巡礼
ベネチアの歴史 イタリアの水の都「ベネチア」は、「ヴェネツィア」「ベニス」「ヴェニス」などいろんな表記があります。この記事では「ベネチア」で表記したいと思います。 ベネチアは共和国として1000年も繁栄し、「アドリア海の...
イタリア
ドイツの若者は今世界をどのように見、どんな行動をしているのか 〜ユーチューブのビデオとその波紋から考える
ドイツの国内の問題であり世界的に共通する問題として 前回からヨーロッパの若者に注目していますが(「世界最大の交換留学プログラム「エラスムス」 〜「エラスムス」世代が闊歩するヨーロッパの未来」)、今回は、5月に行われた欧州...
スイス
世界最大の交換留学プログラム「エラスムス」 〜「エラスムス」世代が闊歩するヨーロッパの未来
テーマ「ヨーロッパの若者」 今回と次回では、ヨーロッパの現在の若者について注目してみたいと思います。若者たちは、どのような状況に置かれ、自分たちをどのように社会に位置付け、未来を展望しているのでしょうか。 今回具体的にみ...
スイス
食事を持ち帰りにしてもゴミはゼロ 〜スイス全国で始まったテイクアウェイ容器の返却・再利用システム
2019年は変わり目の年? 歴史上、ある時をさかいに、それまで安定してゆるがないようにみえた政情が一転するということがたびたびありますが、2019年という年を、数十年先の未来人が振り返ると、もしかしたら、ある点において、...
スイス
交通の未来は自動走行のライドシェアそれとも公共交通? 〜これまでの研究結果をくつがえす新たな未来予想図
20年後のモビリティ 未来のモビリティ(移動)は、どうなっているのでしょう。これまでとかなり異なるのでしょうか。 前回まで4回にわたってヨーロッパのモビリティなどのシェアリングの現状や課題についてみてきましたが、今回はそ...
スイス
ヨーロッパのシェアリング・エコノミーの現状と未来の可能性 〜モビリティと地域生活に普及するシェアリング
前回までヨーロッパのシェアリング・エコノミーの現状についてみてきましたが最終回の今回は、これまで扱った事例をまとめながら、地域全体との関係性や、現行の社会保障との関係、環境問題といった側面から、シェアリングエコノミーの輪...
スイス